私はものすごい運動音痴、リズム音痴です。
二つが重なったダンスなんてとんでもない。
ダンスのうまい人が、ただただうらやましい。
ところが、実はこれも大切な宝物だったんだ、とたった今気づいちゃいました。
私は運動神経が鈍く、リズム感もないので、基本、ダンス要素の高いエクササイズ、エアロビも含めて、見事脱落組です。
いいなぁ、あんなに動けたら。
いいなぁ、あんな風に楽しめたら。
結局私は、絶対できるストレッチとか、ヨガとか太極拳とか気功とかピラティスとか、その手のエクササイズしか楽しめません。ヨガはできないポーズもあるので「絶対できる」エクササイズではないのですが。
これらすべてに共通するのが「呼吸法」です。
スタイルはそれぞれ異なるものの、みんな呼吸にフォーカスして行うものばかり。
「呼吸法」のメリットはたくさんあります、基本、リラックス作用が高まる、そして内臓のマッサージができる。ピラティスの場合は、交感神経優位に持っていく呼吸法なので少し毛色が変わります。総じていえるのは、
血管を緩ませる。
細胞を元気にする。
ということでしょうか。その結果、体質改善につながることがあります。私の場合、身体のかたさは改善しないものの重篤な花粉症の克服というプレゼントをいただきました。同時に免疫力も高くなったようです。
そして。
呼吸法が得意になったのです。
先日、ピラティスのレッスンを受けた時、いつもエアロビとかでガンガンに動いているおばさま数人が「身体の動きが少なくて冷えちゃったわ」と。
へっ ? 私は身体あったまったけど。
なんだこの違いは ? と考えてみたら、なるほど、おばさまたちは運動神経が良いのでカラダでピラティスをとらえている。私は運動神経が鈍いので呼吸法でピラティスをとらえている。
だからおばさまは身体が冷え、私は身体があったまり。
ということは。
私のリズム音痴、運動音痴は、私に呼吸法を上達させるための必須マターだったのだと。
私がおばさまたちと同じように、リズム感抜群、運動神経抜群だったら、呼吸法メインのエクササイズはしていなかったかもしれません。脱落者気分で呼吸法メインのエクササイズを楽しむしか選択肢がなかったけれど、それが私の「ベスト」だったんだ。
ということは、私のリズム音痴、運動音痴は、私の得意技「呼吸法」を引き出すための大切なツールであり宝物だったということではないでしょうか。
急に自分のリズム音痴、運動音痴が愛おしく感じられました。
身体ちゃん、ありがとう。
あなたの中の一見「欠点」、実は他の「長所」を引き出すための重要ファクターなのかもしれませんよね。
リズム音痴、運動音痴は、他の人と比べると「劣ったところ」「劣等感」につながるものかもしれません。けれどそれがあるから何もできないという「コンプレックス」を抱く必要はなくて、それがあるから「呼吸法」にたどりつけた、それがあるから体質改善もできた、と、まぁ、なんとも素晴らしい私の個性でした。
ちょこっと視点が変わると「毒」はすぐに「薬」に変わってくれます。
固定観念だけで生きる必要はない、ということの証明みたい。
楽になりました。
「呼吸法」はさまざまなシーンで大活躍してくれる、私たちの大切な味方です。少しの練習で誰でもマスターできます。私たちの味方はちゃんと私たちの中につまっている。用意されている。
すべては私たちの中にあるのですね。
※ 追記
固定観念と固定概念の違い、というコンテンツがたくさんあります。
一般的には「固定概念」は誤用とされているんだとか。
きちんと見ていくと、どちらにもちゃんとした意味があるようです。
どんなことも頭できめつけないで柔軟に、のメッセージを感じました。
あなたはいかがですか。
『ものごとにはすべてふたつのとってがある』。
私の初期著作でこの言葉をご紹介していました。今、想い出しました。
古代ギリシャの哲学者、エピクトテスの言葉です。改めて今、検索したら、涙あふれる言葉ばかりを残した人でした。