権威を外にみるか、内にみるか。
実はどちらも自分の中の「権威」に過ぎません。
私たちは自分の中の「権威」をなかなか認めることができないため、その「権威」を外に照らし出して自分で気づこうとします。
ところが元々認めたくないものなので葛藤が起こります。
その葛藤は自分への攻撃となり、その結果、どんどん外側の権威的存在に反発を感じるようになります。
私はあの存在に支配されている。
あの存在は私をコントロールしようとしている。
などなど。
実はその「支配欲」「コントロール欲」さえ、自分自身の意識、感情だと気づけません。
私たちは支配者にコントロールされる弱い立場でいた方が楽だからです。
犠牲者、被害者、被支配者でいた方が楽だからです。
その、根本のところの権威の存在を自分の中に認めます。
すると、ああ、自分をコントロールしていたのは自分自身の中の権威だったのだと気づけます。
このプロセスはかなり頑固です、屈強な「権威」が私たちの中で燃えさかるように生き続けています。
私も何度も「権威との葛藤」を解きほぐし、統合できるように試みてきましたが、なかなか思うように進みませんでした。
ようやく、です、私たちは自分自身の権威でいればいいだけで、それをいけないものと思ったり、逆に外に求めたりする必要はまったくない、という想いにたどりつきました。
私の男性性は頑固だったので、人より時間がかかったのかもしれません。「権威」は男性性がつかさどるエネルギーなのです。
それを一旦受け入れるとどうなるのでしょうか。
男性性もまたしなやかになるのです、良い意味でしたたかになるのです。
男性性の成熟。女性性の成熟があったからこその展開です。
自分の「女性性」「男性性」を成熟させることができるのは他ならない自分自身に過ぎません。
徹底的に自分自身に向き合うことがどれだけのプラス作用をもたらしてくれるか、今の今までわかりませんでした。
一見、むだに思えるような自分自身との対話の時間。
きちんと「結果」を視せてくれました、体感させてくれました。
私の人生の道筋はこれで良かったんだ、と。
私の直感と知性のバランスがちょうど良い感じで天秤のようにそのおちつきどころどころを探しています。
もう信じて大丈夫だよ、お任せして平気だよ、自分自身でいることに寛ぎなさい、歓びを見出しなさい、の声とともに。
ここ数日の「女性性」と「男性性」の統合作業に力をかしてくれていたのは、愛犬・華実 ♂、そして愛猫・海・うみ ♀です。彼らの無言の、けれど全身全霊のサポートがあったから、ようやくこのエッセイを執筆することができました。
魂の友、「華実」「海・うみ」、そして元締め、「天国在住 愛猫 海・かい」。もっとも海・かいの意識はすでに猫さんのそれではなくなっています。
あなたたちとの人生の旅は波乱万丈だけれど、だからこそ楽しくて仕方ありません。
私一人ではこんなにエキサイティングな旅は味わえなかった。
まだまだ、この三位一体チームは、私を心底楽しませてくれるのでしょうね、きっと。