忌み数「13」の結界を解く

先月、タイの洞窟からの少年たちの救助についてお話しました。

 

その時に彼らの人数「13」に意味があるのではと。

「13」はキリスト教圏では忌み数として疎まれている数字なんだとか。

 

その実「13」は宇宙につながるパワフルな数字で、その「力」を一般の人に使わせないようにするために、あえて権力者が「忌み数」としての印象を打ち出した、とする説もあるようです。

 

どちらが真実かは別にして、あの、タイの少年たちを救い出した、メイン救助メンバーはイギリス人だったと言います。

彼らがもし万が一「13人か、縁起が悪いな」と考えるタイプの人たちだったら、もしかしたら結果は違うものになっていた可能性はなきにしもあらず、でしょうか。

 

彼らはケーブダイバーチーム。

洞窟を潜るプロ中のプロなんだとか。

 

それでも今回の救出劇がすんなり進んだわけでなく、結果的に「奇跡」となったこの救出劇には先人たちが挑戦したことのない手法がとられていたそうです。

それは救出対象者、つまりコーチを含む13人の少年たちは、いったん意識不明状態にさせられて、ダイバーたちに運ぶようにされて救出されたとのこと。

 

文字通りの「奇跡」です。

けれどもしかしたら私たちの人生のすべてが「奇跡」なのだよ、と教えてくれるための貴重な出来事でもあったのかもしれませんね。

 

ちなみに仏教的にも「13」は「吉」とされる数字だそうです。

タイは敬虔な仏教国ですから、国の「カミさま」「仏さま」が彼らを無事救い出せるように、いろいろと手をこまねいてくれた可能性もあったりするのかもしれません。

 

同じ「13」という数字でもお国柄、あるいはその信仰の対象の違いで良くも悪くもなる、ということ。

言葉を変えれば数字そのものに良い悪いはなく、それに「良し」「悪し」の色を付けているのは他ならない私たち人間だ、ということなのでしょうか。

 

私はこのニュースを聞いた時、真っ先に「13人」という数字がハートに響きました。

コーチと少年たち。

それはもしかしたらイエスと12人の使徒の意味もあったのかもしれません。かたい信頼で結ばれた、魂の友だったのかもしれませんね。どちらのチームも。

 

この救出劇には、諸外国のメンバーが関わったと言います。その中には日本のチームも含まれていたんだとか。

時、ワールドカップの最中。

 

かたやサッカーというスポーツを通じてたくさんの精鋭たちが自国の威信をかけて闘い、方やサッカー少年たちの救出劇を同じように精鋭たちが自国の威信をかけて携わった。いえ、彼らはただただ救いたいという気持ちだけでそこにいたのかもしれません。無我夢中で、がむしゃらに。国籍がどうの、ではなくただ人として。

 

奇しくも「サッカー」がキーワードになっていたことも何かの意味が託されているのかもしれませんね。

 

サッカーは瞬時に守備と攻撃チームがグルグルと入れ替わる、まさに「陰陽」タイプのゲームだということをどこかで目にした記憶があります。エネルギーがグルグルまわる、とても東洋的なスポーツなんだそうです。

 

そうした東洋思想をベースにしたお国柄の中で西洋思想のチームも加わって、「13」を忌み数からラッキーナンバーへと変えた、いわば東西融合のビッグプロジェクトだったのではないでしょうか。

 

日本で同じことが起きたら「自己責任論」が沸いただろうと、そんな記事も目にしました。

 

タイは寛容なお国柄。すべてが良い結果におさまったと少年たちを温かく見守っているとのことです。

なんでも彼らはこの事故の後、短期出家をして修行に励んだらしいのです。

 

罰則としてではなく徳を積む機会として。

 

私は以前何回かタイのリゾートに行ったことがあるのですが、「微笑みの国 タイランド」と言われるだけあって、すべてが微笑みでした。温かい空気に包まれていました。本当に居心地の良い国、島です。

 

今回のこの事故も、彼らが無事救出されたからそう感じるのかもしれませんが、温かくてやわらかい何かの存在を感じます。

 

同時に多くの方が苦しんでいるかもしれない「忌み数 13」の結界が何者かによって解かれたような気がしてなりません。

 

きのう、たまたまテレビで彼らの救出劇の舞台裏を紹介していました。

今朝、目が覚めて「13の命が招いた奇跡だ」と思ったら、きょうはまさしく13日であることに気づいたのです。

 

そしてこの記事は13時台に書き始めています、無意識のうちに。

 

この救出劇の裏でおひとり、貴重な命が犠牲になっていたとのこと。

少年たちの出家にはその供養の意味もあるのかもしれませんね。

 

宗教が息づいた、根付いたお国ならではの言葉にあらわしがたい感慨を伴う、貴重な出来事だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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