腰が笑っています。
自己犠牲の解放、の祝福みたいです。
人間の関節で一番大きなのが「腰」。
肝心要という言葉も腰と大いに関係あり。
腰周辺には男性も女性も生命力の源が備わっていますから、腰は本当に大事。
若い世代の人は足が長くてカッコよくなっているけれど、その分、「腰」がすわっていない、というか腹がすわっていないとか、そんなことも言われているようですね。
あれって「腰」そのものの安定感の比喩なんじゃないでしょうか。
どちらが良い、ということではなく腰は大事なので、足の長い人も私のように長くない 笑 人も自分に合ったケアをして身体全体を調律できるといいのかもしれません。
さて、私、エクササイズ生活14年目に入りました。
はじめ、どうしてもヨガをやりたくて公民館に行ってみました。
異なる三人の先生のレッスンを受けましたが、まったくダメ。
痛いというのに身体を押すんです、拷問タイプ ?
これでは身体を壊してしまう。何より楽しくない。
そう思って、スポーツ・クラブに通うことに。
このスポーツ・クラブは大学が地元の人にその施設を開放する形で運営しているタイプ。
通常のスポーツ・クラブよりかなりリーズナブル。
年齢層も高く、シニアの方の健康サロンみたいなカラーがあります。
私は元々運動神経が鈍く、身体もかたいし、スポーツの才能はゼロ。
マイペースでできるエクササイズが見つかるといいな、と思って入会しました
実はわが家の隣なんです。
大学なので敷地が広く、お隣さんというほど近くはないんですけど、もちろん歩いて行ける距離。
ですので往復はウェアを着たまま。
なんともズボラな私にピッタリの施設です。
私的にはわが家のお庭にスポーツクラブがある感覚。
まずヨガ・レッスンを受けました。
その後ストレッチ・レッスンも始めました。
時をずらして太極拳レッスンを始めました。
太極拳が一番のお気にいりでした。
ところがその先生が突然倒れてしまい、ジプシー状態に。
その時にスポットでいろいろなレッスンを試す機会に恵まれました。
実はこのジプシー状態、フラフラ状態が私にはピッタリだったのです。
何をやっても身体が柔らかくならないので骨盤エクササイズにトライ。
一人目の先生のレッスンとは抜群に相性がよく、「やったぁ」と思ったのもつかのま、この先生がクラブを辞めることになってしまいました。
二人目の先生の骨盤エクササイズはラテンダンス系。
ラテン音楽は大好きだけどステップが踏めない、手足がついていかない、これって骨盤エクササイズ ? と微妙に違和感が出始めてしまったのでパス、することに。
ストレッチ・レッスンは13年間教わっていた先生がいつもいつも私のポーズを直しにきて、それがストレスでパス。
根性なし !
今のストレッチ・レッスンは何も言わない先生。大人のラジオ体操みたいな感じで大のお気に入りです。
スポットで受けている先生のレッスンは、ストレッチ・ポールという、スポンジでできた円柱みたいなツールを使って筋膜をマッサージするタイプ。
これは大はまり。
好きで好きで仕方ありません。
そして最近ピラティスレッスンにトライ。気持ちいい、気持ちいい、もう大好き。
という状態です。
太極拳も新しい先生が見つかり、新たなレッスンとして楽しませてもらっています。
道を究めたいわけではないので、こんなジプシー・スタイル、アラカルト・スタイルが体調管理という意味では最高、最適です。
食べものと同じ。
自分の身体に合うものは、その日、その時、体調によって変わります。
エクササイズ・レッスンもその日のその時の気分でやりたいものをやる。
行きたくなければ休む。
そもそもが「頑張りすぎる」タイプなので、頑張らなくてはついていけないレッスンは自分には無理と身の程を知る。
楽しい、気持ちい~いの基準もその日、その時によって変わるから、何より自分の心身の声に耳を傾けて、自分自身と協調できるレッスンを選ぶ。
それ以外は「パス」しても罪悪感を感じないように。
気をつかってまでレッスンに出る必要はない。
上達、熟練ではなく、その時々の心地良さだけで十分。
身体を変えよう、鍛えようではなく、心を気持ちよくしよう。
が今の私の気持ちい~いの基準です。
レッスンを通じて自分の限界を受け容れることはものすごく大切だと気づくことができました。
「おけいこごと」ではないので人と競争する必要もありません。
ただただ「その時の自分を感じる」。
このエクササイズ生活のお蔭で、本当に身体が丈夫になりました。
関節はやわらかくならないけれど、重篤な花粉症、完全克服です。
病気らしい病気もなく、10何年ケガ以外で病院にお世話になることもありません。
もちろんその時々での「調整症状」は出ていますが、それらも自然に治っていくのに任せています。
ダイエットには成功していないけれど、14年前の洋服は着れます。
ということは現状維持はできている、ということみたいです。
ガンガンに筋肉を鍛えるためのレッスンは皆無。
だからこんなもんでしょう。
これが私の「ちょうど良い」です。
私はいつも不定愁訴のかたまりのような、いわば虚弱体質系でした。
サプリメントもたくさん飲んでいました。
重篤な冷え体質、婦人臓器に難あり。
さらに重篤な花粉症。ノドが徹底的に弱く、しかも低体温で熱も出にくい。
自律神経の力はもしかしたら人の半分くらい ?
今はすべて克服させてもらいました。
サプリメントもゼロ。
疲れて疲れて仕方ない時に「一瞬」酵素系飲料や漢方系を飲む程度。
食事も完璧かと言われればまったく。
基本の基本の「できるだけ身体を冷やさない」食事だけは気を付けていますけど。
食べたい時に食べたいと思ったものを食べる。
食べすぎたなと感じたら、その次は少なめにする。
お野菜はそれなりに意識的に。
基本お肉は苦手、お魚が好き。
それでもお肉ももちろん食べたくなったら食べる。
いけないと言われる甘いものも我慢しない。
「あれはいけない」
「これを食べるとリスキー」
という情報はほとんど気にせず、おいしそうだから食べる、身体が欲しているから食べる。
のスタイルです。
身体の弱かった時は、食材の質にもかなりこだわりましたが、今はお野菜とフルーツは少しだけこだわって、でもこだわりの食材ではないものでも全然気にしません。
こだわりを少なくした方が断然健康になれているような気がします。
もしかしたらこれがわが家のサプリメント代わり、と思うのが毎朝のしぼりたてフレッシュ・ジュースです。
これだけは20年近く続いています。
それとショウガ・パウダーは常備。
ノドが痛いな、ちょっと熱があるな、寒いな、少し調子が悪いなという時にショウガ湯にして飲めるように。
マックスでのサプリメント代などを考えたら、今の方が断然お財布的にもヘルシー。
オマケとして洗顔せっけん以外の基礎化粧品もここ4年間、ほとんど使っていません。
お肌の調子も悪くないです。
運動オンチな私がスポーツクラブ通いをするなんて、以前の私だったらとうてい考えられないこと。
でも今の生活スタイル大好きです。
お天気の良い日の愛犬・華実とのお散歩もお互いに楽しいエクササイズになっているし。
身体が弱い、という私のセルフ・イメージは完全に崩れました。
だからと言って屈強、頑強ということもなく、ほどほどヘルシー。
身体は急には変わりません。
でも続けていると何かしらの嬉しい作用は感じられます。
その、嬉しい作用を見つけ出すのが今の私のささやかな楽しみの一つです。
今、その嬉しいポイントがやっと「腰」に来たみたい。
これが「ととのう」ということなのでしょうか。
「腰」からのサイン。
「前進」です。「気にせず、臆せず前につき進め」
13年もかかっているところが私らしい。
でも13年でここにこられた喜びの方が断然嬉しい。