真ん中に戻る勇気

 

私はかなり極端なタイプです、以前は白黒はっきりさせないといられない方でした。主人はよく「清濁あわせのむ」みたいな言葉を使っていましたが、私的には「何言ってんのよ」状態。

 

ところがここへきて、なんとな~~く私の中に変化の波が。

それは「真ん中に戻る勇気はすごく大切だ」というもの。

 

例えば医療関係でみていきましょう。

 

かたや西洋医学、現代医学と呼ばれるもの。

かたや代替療法、あるいは東洋医学と呼ばれるもの。この時の代替療法は = 東洋医学というわけではありませんけど。

 

西洋医学と代替療法のいいとこどりのような発想で「統合医療」というようなものもあるのですが、一般的には西洋医学「派」だったり、「代替療法」派だったりに分かれることがほとんどです。

 

西洋医学には西洋医学の良いところ、代替療法には代替療法の良いところがあります。逆に西洋医学にも代替療法にもデメリットはあります。

 

その「良いところ」と「デメリット」のすべてを机の上に並べて、その中から自分にとってのベストを選ぶのが本来の「ベスト」です。

 

ところが現状では、西洋医学派の方はたいてい代替療法をはなっから否定します、逆も然り。代替療法派の方はたいてい西洋医学を頭っから否定します。

 

これって、実は身体にとっては全然「ベスト」じゃないんですよね。そこに在るのは「敵対」のエネルギー。あれはよくて、これはダメって。

 

いろいろな可能性があるんだよ、その中から自分の好みや体質に合うものを選べばいいんだよ、が本来の天の声ではないでしょうか。

 

そこにあるのはそれこそ「統合」だったり「融合」だったり。

 

病気やケガに向き合う時に必要なエネルギーは「共存」なんです、その状態といかにうまく折り合いを付けるか。その感情が自然治癒力に直結していきます。

 

「これはいいけど、アイツはダメ。全然話にならないよ」というエネルギーは、自然治癒力に同調しにくい。

 

おわかりいただけますか、この理屈。

 

自然治癒力は、誰か特定の相手を否定することではスイッチが入らない。つまり、「清濁あわせのむ」気持ちだったり、できるだけ「真ん中」に近づこうとする気持ちだったりに同調しやすいもので、敵対心や攻撃心には同調しにくい、共鳴しにくいものなんです。

 

と考えていくと「病気をやっつけろ」なんて攻撃態勢に入る必要はなくて、「なぜ、今、この病気、という状態になったんだろう」とそこからじっくり考えていくことが必要になって、さらにそこから、「この病気に対して本当に一番いいものは何なんだろう」と金銭的なことも含めて包括的に考えていくことが必要になるのではないでしょうか。

 

これが「ホリスティック・ケア」の真髄・神髄&真理です。人と異なるマニアックなケアを選ぶことがホリスティック・ケアではないし、代替療法だけから治療法を選ぶことがホリスティック・ケアではありません。

 

「お薬はできるだけ使いたくない」というお気持ちはわかります、私も。けれどそれが「お薬は絶対ダメ」となったら、そこに排除のエネルギーが作用して、本来のホリスティック・ケアの考え方からは大きく外れてしまいます。

 

そんな気持ちの偏り、案外自分では気が付かずに暴走してしまうのが私たちの常。私も一時そういう時がありました。

 

きっと気持ちに余裕がなかったんですね、なんとかしないと、と焦る気持ちが膨らんでしまって。

 

今ならまず深呼吸をします、そしてできる限りの真ん中モードに近づいている自分を認識できてから、ケア方法なりを探っていこうとすると思います。

 

これは「医療」「ケア」に関するお話。これと同じことが普段の生活の中にもいろいろと出てくるのではないでしょうか。

 

「真ん中に戻る勇気」、言葉で言うほど簡単ではないのかもしれません。でも心の中に意識としてストックしておくと、何かの時に引き出すことができるはず。「真ん中に戻る勇気」と対峙する意味の言葉としては、「傾注」だったり「信奉」だったりがあります。このいずれもの言葉をインプットしておけば、自分自身で意識のコントロールがしやすくなるかもしれません。

  

少しずつですが、私はこの方法論で「白黒はっきりさせないと気が済まない」という性格から卒業しつつある段階。それに伴って、気持ちの安定も少しだけ生まれつつある状態。

 

意識のコントロール というと、あまり良いイメージはないかもしれませんが、意識の幅を広げていく方法論というとなかなか良い感じがしませんか。ものは考えよう、気のもちよう、ってところでしょうか。

 

「真ん中に戻る勇気」は思った以上に自分自身の心を優しくしてくれるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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